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イケメン戦国 抗えない熱◆R18

第4章 その肆〈秀吉ルート/艶無〉




信長の言葉に、秀吉もも息を飲んだ。
2人は顔を見合わせて、明るく笑い合う。そんな2人の様子を見ながら、信長は話を続けた。


「秀吉。……ひとつだけ、貴様の言い分で気に食わん事がある」

「ひとつだけ?の事以外で、ですか?」

「ああ」

「申し訳ありません!その気に入らぬ事とは、一体……」

「……己で考えろ。その答えが出せぬ内は、貴様にはやらん」

「なっ……」

「猶予をやる。……次の満月までに答えを出せ。分からなければ、例えが貴様を選んだとしても、貴様の御殿には住まわせない。手を出す事も許さん」

「信長様!それは……っ」

「愛しい女を、ずっと指をくわえたまま見ていろ。そうして、貴様の望み通り、最期は俺の為に死ね」


その瞬間、にはすぐに分かった。信長が、何を気に食わないと言っているのか。

ただ―――……

(秀吉さんには、分からないかもしれない。秀吉さん、だからこそ……)

の予想通り、秀吉は全く分からないといった様子で、眉根を寄せている。
がチラリと信長に視線を向けると、パチッと目が合った。


その、ほんの一瞬だけ――……

信長の瞳に宿る、温かな熱。
いつもの冷たい瞳が、柔らかく細められていた。




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