第3章 その参〈織田信長/艶少〉
「……信長様、恐れながら申し上げます。を、どうするおつもりですか?」
「どういう意味だ」
「私にとって、は妹のような存在です。信長様相手にそのような行為は、荷が重過ぎます!」
「だが、は貴様の妹ではない。それに……この俺相手に、よくもそんな偽りが言えたものだ」
「わ、私は決して偽りなど……?!」
「…あっ!」
秀吉の言葉を聞きながら、信長はの首筋をキツく吸った。
痛みとゾクッとする甘さに、思わず漏れてしまったの声音。
その声音を聞いて、秀吉の顔がみるみる青褪めていく。
信長がの首筋から離れると、そこにはくっきりと花弁のような証がつけられていた。
は自分のものだ、と……
その赤い証が、秀吉に残酷な現実を突き付ける。
「猿め。偽りではないだと?貴様であろう。俺のものに手を出したのは。」
「……っ」
「まさか、最も信頼している忠臣に裏切られるとはな。……が妹のような存在?抜かせ。貴様が1番、を女として見ているのではないか?」
「信長様…っ!」