第3章 その参〈織田信長/艶少〉
の耳を舌で弄りながら、信長の手がの躰を撫でていく。
……すると、思い出されるのは昨夜の、秀吉との情事。
(やだ……今、思い出しちゃダメ……っ)
そう思うのに、躰はじわじわと熱く火照っていく。
秀吉の触れ方を、の躰は鮮明に覚えていて、少し撫でられただけなのに、ビクビクと震えてしまう。
「……どうした?反応が良すぎるな」
「そんな、事は……」
「いや、いつもと違う。……俺に触れて欲しかったのか?それとも……」
「……っ!」
「誰かと躰を重ねたか?……今回はココを貰う。貴様は俺の所有物だという事を忘れるな」
「だ、め……っ」
「何度も言わせるな。俺に口答えする事は許さん」
「……っ!……や……」
信長はの着物の襟元を引っ張り、首筋にその端整な顔を埋めた。
奪われたのは、の首。
ちゅっと音を立てながら愛撫され、柔らかな唇の感触にゾクリとする。
言葉は横暴なのに、触れ方があまりに優しくて、はどうしたらいいか分からなかった。
「信長様……?」
「……ココに、俺のものだという証を残してやる。誰と懇ろしているのか知らんが、貴様がこの俺のものと分かれば、そやつも諦めるだろう」
「ね、懇ろって……私は、そんな……っ」
「ほう。ならば、貴様の躰は俺を欲していたと言うのか?」
「違っ……」