第2章 出会いの話
今日から授業がはじまる。がんばらなくっちゃね。
授業の準備をして、早速教室に入ると日直の生徒が号令をかける。
机に突っ伏したままの生徒が一名…。
「ちょっと、寝てるの?まだ一限よ…?えっと、あの席は…」
名簿に目を通し、彼を起こそうと近くに行く。
「こいつなかなか手強いですよ…」
眠っている男子生徒の隣の席のポニーテールをした彼は一言そう言った。
「でも起こさないと…。芥川くん、起きなさい?」
声を掛けてみるが反応はない。
「芥川くん、起きなさい!」
先程より大きな声で、肩を揺するも、スヤスヤと寝息が聞こえるだけだ。
「仕方ないわね、授業を始めます。隣の…宍戸くん?授業が終わったら彼を準備室に連れて来てちょうだい。」
「は?!なんで俺がっ」
「よろしくね。」
宍戸くんには落ち度が無いので申し訳ないけど、お願いすることにした。