第8章 仮面
昼休み。今日は何だかいつにも増してお腹が空いてて授業中もぐぅ・・・っと鳴っていた。大きな欠伸をしながらランチルームへ向かう。
「あれ、ジローこれから飯?」
「今日は起きてるん?」
「がっくんもおっしーも失礼だな~!」
「おっしーって・・・。せや、ジロー昨日どこで寝とったん?探しに行ったんやで、保健室も屋上もおらんかったし。」
「ん~ナイショ、いい寝床見つけちってさ~」
「でもよ、お前ケータイも繋がんねぇし、場所知ってれば起こしに行けんだろ?」
「え~~~でもナイショだC~」
そんなん教えたらお楽しみ減っちゃうじゃん?日当たり良好の丸テーブルの席に座りながら今日は何にするかメニューに目を落とすと、がっくんはジローにはGPS付けとこうぜ、と笑いながら言った。
「「いっただっきまーす!」」
「・・・お子様の付き添いみたいやわ。」
俺はAセット大盛りで、がっくんは唐揚げ増し増し。おっしーはなんか雑炊みたいなやつを選んで3人で食べた。食べていると楓ちゃんがランチルームに入ってくるのが目に入った。
「あ!楓ちゃーーーん!」
席を立って手を振って呼びかけると、慌てた様子で近づき恥ずかしいからやめなさい!って怒られちった。
「楓ちゃんこれから昼??」
「えぇ、今日は昼休みも時間があったからここで食べようと思って・・・」
「あ、ジローんとこに新しく来た担任やっけ?ジローのやつ、授業中寝てんちゃう?」
「あ、こっちはおっしー!テニス部の!がっくんもテニス部で一緒なんだ~」
「どうも。」
「テニス部は仲がいいのね。」
そう言って空いてる席へ向かう楓ちゃんに手を振って、ランチを再開した。