第2章 名刺
「………図書館?」
「ほら、行くぞアンタ。」
「う…うん……」
言われるがまま図書館に2人で入る。
「クロウさん、本…好きなんですか?」
「好きだね。大好きだよ。」
「へ…へぇ……」
(私は活字が苦手だから好きじゃないなぁ…
図書館デート…少し苦痛かも……)
「おっ!貴重な本があんな所に無造作に収納されて…」
クロウさんは図書館に入るなり、
私を置いて難しそうな本が並べられている本棚へ向かっていってしまった。
「はぁ……」
私は邪魔をしないように、
近くに置かれているベンチに腰を下ろした。
(クロウさんが満足するまで…何してようかな……)
ボンヤリベンチの背もたれに背中を預け天井を見上げると…
「 (´・ω・`)ん? 」
天井から薄ピンクの花びらがヒラヒラと私に向かって数枚落ちてきているのに気が付いた。