第11章 赤い月
【妖界一のストリート】
「アンタは…和装が似合うから…
ほらあそこの七服屋(しちふくや)で仕立ててもらうよ。」
「え?仕立てて…というのは今からですか??
時間的にも…金銭的にも無理です……」
実はわたし…
携帯やお財布が入ったバッグを斜面を登っている最中に落としてしまい、一文無し…
「大丈夫!
七服屋のお針子は優秀だから直ぐに完成するし、
代金は俺が代わりに払うから。」
「お気持ちは嬉しいんですけど…
クロウさんにそこまでしていただけないです(;´д`)」
モジモジする私の右頰に手を添えるクロウさん。
「(´⊙ω⊙`)」
「気にする必要なんてない。
アンタは黙って俺に甘えていれば良いんだから。」
「 (・Д・#)…」