第11章 赤い月
【七服屋】
〈いらっしゃいませー。
あらっ!!クロウさんじゃないの!!
何十年ぶりかしら!!どうしたの?ついに和服に切り替える事にしたの?!
感じの良さそうな、
おばさんが店先までお迎えに出てきた。
「久しぶりだね、七服の女将り
残念だけど今日は俺の着物じゃなくて……
この娘の着物を仕立てて欲しくてね。」
クロウさんは、
後ろに立っていた私を女将さんの前に引き出した。
「 (・Д・)こ…こんにちわ…… 」
女将
「 (´⊙◯⊙`)おやまぁ!!
とんと会わないうちに良い人が出来たんだね!!」
「いや、良い人ではないよ。妖界にお嫁に来た娘。
良い妖怪に娶ってもらいたくてね、七服屋にお願いしにきた。」
(別になんとも思ってないから良いけど…
良い人じゃないってこんなにハッキリ言われると…辛いな(;´д`))
女将
「と言う事は…その娘は人間かい?(・Д・)」
「?」
女将さんが"人間"って言った瞬間…
店の奥で作業をしているお針子さんや、
番頭さんなどが手を止め一斉に私を見る。
((´⊙ω⊙`;))
「く……クロウさん…なんか………」
「そうだよ、人間。
あれ?女将、もしかして人間の娘を見るのは初めてかい?」
女将
「あっ……そうだね。
最近、人間界から人間の娘が嫁に来ているってのは知っていたけど……
初めてだねぇ。」
女将さんは口から長い舌を出し、
私の下から上までネットリとした視線で見る。
「 ((((;゚Д゚))))))) 」