第4章 眠っていた記憶
乱歩side
ヨコハマの静寂を割く様な、女性の叫び声。
僕…江戸川乱歩は同僚である敦くんを連れて現場に駆けていく。
そこには先ほどの叫び声の主らしき女性とナイフを手にした女性、そしてその足元には女性の遺体があった。
_そして珍しいことに僕の優秀な頭は、動きが止まりそうになった。
乱歩「牧原…?」
なんとナイフを手にしていたのは、探偵社の同僚である牧原だったのだ。
茜「乱歩さん…。私じゃ…っ!」
乱歩「解ってる…!何があった…?」
刑事「はい、どいてー。君が犯人の女性だね?では署まで御同行を願おうか。」
敦「なっ…まだ何も聞いていないのに捕まえるんですか?!」
刑事「証人が居るからな。というか、貴様ら誰だ。」
乱歩「名探偵さ。」
敦「僕らは武装探偵社の者です。」
刑事「ム…。箕浦さんの言っていた『探偵屋』か…?」
乱歩「そうだよ。」
刑事「ちっ。仕方ねぇな話だけなら聞いてやる。ほら、話せ女。」
茜「…私は、人に呼び出されてここへ来ました。」
刑事「誰に?」
茜「分かりません。電話で呼び出されたのですが、非通知…でした。」
刑事「それ以外は?」
茜「いえ、特に…。」
刑事「ハッ。具体的なアリバイも無しか。」
乱歩「ねぇ、折角だしさ、さっき君が言ってた証人の話も聞きたいんだけど。」
刑事「ふっ。かまわねぇぜ?どうせその女は有罪なんだからよ!正し、条件付きだ。この女は逃げられないようにこの裏のパトカーに乗せて待機させる。いいな?」
敦「茜さんは逃げたりなんか…。」
茜「いいのよ、敦君。分かった。パトカーまで案内して。」
刑事「利巧な女だ。おいそこの警官!この女をパトカーに乗せる!」
警官C「はっ!!」
_この時僕が牧原を…茜をパトカーに乗せなければ、あんな未来はきっと、生まれなかった。