第8章 恋する瞳は隠せない*菅原孝支
『あの~』
ある日の放課後部活をしていると
体育館の扉を開き美少女が顔を覗かせた
「おぉー!!美女だぞノヤッさん」
「おぉー美女だな龍!」
「田中、西谷うるさい」
『あっ縁下君』
「どうかしたの?」
縁下を見つけるとトコトコを近づいていく
その間田中と西谷は煩く縁下に話しかけていた
縁下の知り合い?それにしてもかわいいな~
少しクセッ毛の栗色の髪が歩くたびにふわふわ揺れる
『キャプテンさんいるかな?』
「ああちょっと出てるんだ
副キャプテンだったらいるよ」
菅原さんと呼ばれ、へ?と間抜けな声が出てしまった
「ええ~と...」
『2年の及川葉月といいます』
及川...この名字を聞いてついこの間試合した青城の及川を思い出した
そういやあいつに変なあだ名つけられたな
同じセッターでもあっちは総合力県内トップ
そんなあいつになぜか"爽やか君"とあだ名をつけられた
「俺は副キャプテンの菅原孝支」
『突然ですみませんマネージャーって募集してますか?』
「えっ!マネージャーになってくれるの!?」
嬉しい申し込みに大きな声で驚いてしまった
『はい。経験者なのでルールとかは大丈夫です』
「募集しようって清水が言ってたところなんだ
大地、キャプテンには俺から言っとくから
明日から来てもらってもいいかな?」
『よろしくおねがいします』
これが彼女と俺が初めて会った時の話