第2章 転勤と引っ越し
荷物を運び出した家は
ガランとしていて
両親が亡くなって一軒家だった我が家を売り払い
今のマンションに引っ越してきた
それから数年
ここでの生活にも慣れてきたと思っていた矢先の出来事
「瑠李!これ渡しとくね。」
「何?これは」
「こっちがお母さんがあんたの名義でやってくれてた貯金通帳で、こっちがあたしがあんたの名義で貯めておいた分。お小遣いって言っても要らないって受け取らなかったから、それを貯めておいた。いつ必要になるかわかんなかったし。」
「してもらわなくても良かったのに・・・・私あんまり物買わないし・・・」
「何言ってるの?これからもしあんたが社会人になったとして、それなりに身なりに気を使わないといけなくなるし、色々と女性はお金がかかるものなのよ?今すぐ使わなくてもいいから置いといて必要になったら使えばいいから」
「わかった。ありがとうお姉ちゃん」
「ベットも新しく買いなさいよ?あんたの今のやつはもう古いし、シングルよりもセミダブルかダブルのほうがゆっくりするから良いわよ?」
「必要な物はハルに買い物に連れて行ってもらえばいいから。多分ハルの家前に遊びに行った時に、キッチン用品が殆どなかったから、買わないとあんたの好きな料理も出来ないわよ?」
「ええ!!それは嫌だ・・・じゃあ、このお金で買うね・・・・」
「うん。そうしてね。じゃあ部屋の掃除終わらせて明渡ししようか!」
「うん。わかった。」
そうして二人で部屋全体の掃除をはじめて
不動産屋さんと大家さん立ち会いのもと住み慣れた家を明け渡した
そうして姉と二人で今晩泊まるホテルに向かった