第33章 波乱の幕開け?
樹side
俺は中学校に上がる年に
親の都合で海外に引っ越した
その頃隣の家に住んでた瑠李ちゃんは
彼女が生まれた頃から知っている幼馴染だった
いつも俺の後ろをついて歩いてくる
俺が見るとニコッと笑う
その笑顔が堪らなく可愛かったんだ
「大きくなったらいっちゃんのお嫁さんになるの。」
っていつも言ってたんだ
俺の引っ越しが決まった時彼女は凄く泣いていた
そんな俺が日本に帰って来て就職した会社の
先輩の彼女の友達が瑠李ちゃんだった
こんな偶然で再会が出来るなんて思ってもいなかった
日本に帰って来て直ぐに前の家に行ったが
俺の住んでた家はもちろん
彼女の住んでた家も別の人が住んでて
消息がわからなかった
日本に帰ってきたら当然会えると思っていたからショックだった
本当に偶然再会した彼女は
あの頃と変わらない笑顔で俺に笑いかけてくれたんだ
あの頃と同じ呼び方で俺を呼んでくれた
何もかもが懐かしく感じて満たされた気がした
君の笑顔や仕草があの頃のままだったから
俺は今でも君の中の一番は俺だと自惚れてたんだ
だから
瑠李ちゃんだけは
いつまでも俺のそばに居てくれると
信じてたんだ
君だけは裏切らないと
そんな風に勝手に思い込んでた
だけど・・・・・・・・・・