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I cannot part with you

第27章 ・・・・・嘘


朝、いつものように目を覚まし朝食の準備をする


だけど・・・・・


ハルさんが嘘をついたことが受け入れられなくて


話をする気にはなれなかった


ご飯もお弁当も用意した私に


「るぅ・・・・おはよう。」


起きてきたハルさんに声を掛けられたが


「・・・ぉはょ。」


素っ気なく返してしまった


「どうかしたのか?」


「何が?」


「何か怒ってる?」


「別に。」


その後は二人共無言だった


いつもなら朝食を一緒に取るのだが


イライラした私は家事に専念した


いつもの時間になったのでハルさんが


鞄を持って玄関に向かった


私は無言でお弁当を持って玄関に付いて行った


「じゃあ行ってくるよ。今日は早く帰ってくるから。」


「・・・いいよ。」


「え?何が?」


「別に無理に早く帰ってこなくてもいい。遊びたいなら遊んでくればいいんじゃない?」


「・・・・・何でそんな言い方するんだ?俺何かした?」


「・・・・・・遅刻するよ。はいお弁当。」


「あ・・あぁ。行ってくる。」


パタンとドアが閉まってハルさんが出て行った


自己嫌悪・・・・・・



私凄く嫌な子だ・・・・・


ベランダに向かうとハルさんがエントランスから出て


駅に向かっていた


いつもなら振り返ってくれるのに


今日は振り返ってくれなかった


きっと私があんな態度取ったからだ・・・・・


頭の中がグチャグチャになって


泣きたくなった


私はベランダに蹲って泣いた


「うぅ・・・・・うぇ~ん・・・・・嫌だよぉ~・・・えーん・・・グス・・・・う・・うぅ・こんなの・・・・・嫌だよ・・・・・うぇ~~ん・・・・。」


こんな自分が嫌だ・・・・・


嘘をつかれた事も嫌だ


それに対して素直になれない自分も嫌だ


だってハルさんに言って


嫌われるのが嫌なんだもん


一緒に居られなくなるの嫌だもん


だけど嘘も嫌なんだもん


色んな事を考えながら泣き塞いでいた時だった


後から突然抱き締められて温もりを感じた


それは


私が大好きなハルさんの温もりだった


「・・・な・・・なんで?グス・・・・。」


「様子がおかしいるぅをほっとけないから。」
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