第23章 特別な日
早川side
雅人様の言い付けでここ最近は
瑠李様の護衛をしている
夏休みに入ってほとんど家からお出になられない彼女は
珍しくお友達の綾様とランチをされている
俺は近くの席に座って軽く食事をしている
綾様と瑠李様の楽しそうな話し声が聞こえてくる
ふと見ると瑠李様が俺に向かって手招きをしている
俺は彼女たちの席に近づいた
「私が、綾ちゃんと話してる内容も雅人さんに報告するんですか?」
「いえ、お話している内容に関しては、余程の事がない限りお伝えしておりませんが、どうかされました?」
そう尋ねると彼女は顔を赤くしながら答えた
「好きな人の話なんです。だけど、相手にも伝えてないので、まだお姉ちゃんにも、雅人さんにも知られたくないんですwだから言わないでください。。」
頬を紅くして話す彼女は、相手の方にとても好意を
抱いているのだろうと思えた
そこで聞いてみた
「陽斗様にもですか?」
そう言うと、瑠李様は更に顔を紅くして微笑みながら
「はい。」と答えた
そこで俺は気がついた
彼女の想い人は陽斗様だと・・・・。
(これは雅人様に報告・・・・しないほうがいいな・・。めんどくさくなりそうな予感しかしないから)
そこで俺は瑠李様に対して
「畏まりました。ご安心ください。報告は致しません。」
と、仕事モードの笑顔で答えた
「瑠李、明日楽しんでおいでよ。そして期待してるw」
「え?何を??」
「新しい展開?w」
「ええ!!!??なにもないよ!!!w」
そうして2時間程ガールズトークをされたお二人は
それぞれ目的地へと向かった
自宅マンションへと入った彼女を見届けた俺は
主に連絡を入れた
“もうすぐ、ハルが帰るから、帰ってきたらお前も帰っていいよ。”
「畏まりました。」
“で、今日はなにか変わった事は?”
「特にございませんでした。綾様とランチをされていたぐらいです。」
“そうかわかった。ありがとう。”
しばらくするとマンションの前に陽斗様の姿が確認できた
「早川さん。お疲れ様です。すみません。」
「いえ、では。私はこれで失礼します。」
そうして俺は任務が終了したため九条家へと向かった