第21章 守りたい
陽斗side
朝、るぅを心配ながらも見送った
俺はいつもの電車に乗り、職場へと向かった
会社に着くと直ぐに雅人が営業部に来て
声を掛けてきた
「おはよう。ハル。瑠李ちゃんは?」
「あぁ、一応学校に行った。ちょっと元気がなかったのが気になるけどな。」
「そっか。まぁ、何かあってもこっちは動く手筈は用意出来てるから大丈夫だし♪」
「朝早かったのに、ごきげんだな・・・。」
「あぁ、海外との契約がうまく行ったんだ。早朝出勤までして、テレビ会議した甲斐があったよw」
「そっか。そりゃ良かったな。」
「もっと喜んでくれてもいいんじゃないのか?w」
そんなやりとりをしていた時だった
俺の携帯に知らない番号から着信が入った
俺はさっと部署を出て廊下で電話をとった
「はい。」
“あ、もしもし、玉城様の携帯ですか?”
「そうですが。どちらさまですか?」
“私、聖海南学園の3年A組の担任をしております、小沢ともうします。今お時間よろしいでしょうか?”
るぅの担任が何故?
そんな疑問を抱きつつ返答した
「はい。何かありましたか?」
“えぇ、実は、大野さんですが、今週で退学にというお話が出ておりまして、詳細をお話したいので、来ていただけないかと思いまして。”
え?るぅが退学??一体なぜそんなことに?
「わかりました。すぐに伺います。」
「ん?ハルどうしたんだ??」
「るぅが・・・。」
「瑠李ちゃんが?」
「退学になるって言ってる。詳しく話したいから来て欲しいって。」
「はぁ!!??何で瑠李ちゃんが!!!???」
「とりえあず行ってくる。また連絡する。」
「あぁ、わかった。」
そう言って俺はるぅの学校に向かったのだ
学校に到着した俺は校長室の前で一瞬呼吸を整えた
すると中から話し声が聞こえてきた
あのバカ男・・・また余計なことしやがって・・・・・
そう思いながら俺はドアを開けた