第17章 それは・・・蜘蛛の糸のように
「ハル・・あの男知ってるの?」
「あぁ、少し前にるぅからメールを見せてもらったが、かなり自惚れた口説き文句をメールで送ってた。それで電源を切ってるっていうのもあったみたいだ。」
「きいいいいいいい!!!!!!!マジでうざい!!!!あたしの瑠李に!!!!!」
「同じ学校だからな・・・避けにくいだろう・・。」
「何かあったら困るわ!!!!そんな奴なにするかわからないもの!!!」
「一応、明日は休ませるよ。様子見て数日休ませてもいいだろうし。俺も有給取る。取れるだろ?雅人。」
「何で俺に聞くんだ?」
「私は明日学校に話をしに行くわ。」
俺はすぐに部長と同僚に連絡を入れて、自宅で出来る仕事に切り替えてもらう事にした
その間に雅人は社長に電話をしてくれたようで許可をもらった
そして後輩と義兄は帰った
残った二人を見て俺は思った
こいつらも帰ればいいのに・・と
「ハル、あんた今アタシ達を追い出そうとしたでしょ?」
「何でわかったんだ?」
「顔に書いてあるわ。素直に。」
「そうか。じゃあお帰りはあちらです。」
「「おい!!」」
「せっかく作ってくれたのにな・・・・晩御飯。」
「チャーハン作ってやるよ。二人共腹減っただろ?」
「雅人さすがだわ!w」
「おい。俺に女子力自慢していた優季はなにもしないのか?」
「あんたワザと言ってるでしょ?私が何も出来ない事、瑠李と暮らして知ってるはずなのに・・。」
「え?そうなのか!?いやぁ、知らなかったなぁ。」
「その棒読みやめてくれない?余計にムカつく!w」
雅人お手製のチャーハンを食べて優季が先に寝たので
俺と雅人はリビングでお酒を呑んでいた
そこへ彼女が起きてきた
「目が覚めたのか?」
彼女は無言で頷き俺の横に座り、腕にしがみついている
「るぅ、お腹空いただろ?雅人がチャーハンを作ってくれてるから食べるか?」
「・・・食べる。」
「じゃあ、用意してくるね。座ってて。」
雅人が嬉しそうにキッチンに向かった