第2章 真っ直ぐなアイツと歪んだワタシ
「いったぁ……」
気付くと、私はコートの外で横になっていた。
「あ、大丈夫!? わかる??」
「私……顔面キャッチ……」
「もう! いきなり倒れるからびっくりしたんだよ!? 軽い脳震盪だって、保健室行く?」
ゆっくりと起き上がると、軽い頭痛があったがそこまでじゃないと断ったが、 念のため残りの試合は見学させて貰うことにした。
視線を男子のコートに向けるとやはり東峰の姿は無かった。
あのまま保健室へ行ったのだろうか。
「折れたりしてないよね……?」
私は不安な気持ちを取り除こうとしてみたが、嫌な予感ばかりが頭の中をグルグルと巡っていた。