第4章 愛のカタチ
通されたリビング、ささっとお茶を出してくれた赤葦くん。
「すみません、今お茶しかなくて……ケホッ……」
「ありがとう……具合、大丈夫?」
「大したことないです。熱もそんなに高く無いですし」
「でも、辛そう……」
赤く染まった頬にそっと触れると、予想以上に熱い体温を感じる。
「凄い熱いよ!? 熱上がってるんじゃない!?」
「………………っ」
「ん?」
赤葦くんの声が小さくて聞き取れなかった。
「ごめん、聞こえなかった」
「少し、熱上がってきたかも知れないです……」
「え!? じゃあ寝てなきゃ!!」
「……寝るまで、傍に居てくれますか?」
「私のせいで風邪ひいちゃったんだから、傍にいるくらいいくらでもいてあげる!」
「ありがとうございます……ケホケホッ」
用意してもらったお茶を持ち、赤葦くんの後について部屋へと向かった。