第3章 恋愛ごっこ【R18】
「月島くん、ちゃんと言ってくれなきゃわかんないよ……」
僕を真っ直ぐ見つめてそう言うミカさん。
僕だって────
「僕だって、わかんないです……」
「え?」
「ミカさんが、なんで恋愛ごっこしようなんて言ったのかとか……まず貴方の考えてることが僕には理解出来ない」
ここがバスルームでよかった。
溢れ出す滴も、湯気のせいだと錯覚出来るから。
「なんであの時、あんな事言ったんですか? 別に、恋愛ごっこなんてしなくてもミカさんみたいにキレイな人なら告白してくる人、いっぱいいるでしょ? なのに、なんで……」
「最初はほんと、相性いいなーって、ほんとそれだけ。
でもね、月島くんと何回かするうちに、ほかの人はどうでもいいやって思えるようになった」
ミカさんは、僕の頭を抑えたまま話し始めた。