第2章 真っ直ぐなアイツと歪んだワタシ
昼食を買い終え、教室へ戻ると私の席にはチカが座っていた。
「あぁー! やっぱり遅かったかー」
私の手元をみたチカの手には、私が持っているはずの弁当の包みがあった。
「なんで……?」
「もうミカ今朝お弁当忘れてたよ? テーブルの上に置きっぱなし!」
よくよく考えてみれば、確かに今朝はカバンに入れた記憶が無い。
「どうしよ……買ってきちゃった……」
袋の中にはサンドイッチといちごオレ、デザートにプリンまで入ってる。
「俺、食おうか?」
隣でやり取りを見ていた東峰からの提案。
しかし東峰の手元にも、それなりの食料が並んでいる。
「でも、悪いよ……」
「部活前に食ったりとかで丁度いいからさ、なっ?」
「ありがと……」
東峰にサンドイッチを渡し、お昼はお弁当とプリンを食べて幸せ気分を満喫した。