第2章 真っ直ぐなアイツと歪んだワタシ
「あれ…………?」
昼休み、お弁当を食べようとカバンを開けるとあるはずのお弁当の包みがない。
ジャージの方のカバンも見てみたけど、やはり入っていない。
ガサゴソとカバンをあさっている私を見かねて、隣の席の東峰が声を掛けてきた。
「どした?」
「弁当が……消えた……」
食べるものが無いとわかると、私のお腹は空腹を主張するかの如く盛大な鳴き声をあげた。
「今から購買行くけど、早川も一緒行くか?」
「……行く……」
カバンから財布を取り出し、東峰と共に購買へ向かった。
特に何を話す訳ではないけど、隣同士で歩いてるこの瞬間は何だか恋人同士のようでちょっと嬉しかった。