第9章 幸せまでの時間
懐かしい話や互いの近況報告をすれば、あっという間に2時間近く経っていた。
「潔子ちゃん、デザートどうする?」
「私はもうお腹いっぱいだから遠慮しとく」
「うーん……私もお腹いっぱいだけど、これが凄く気になってるんだよねー」
向かいの席でメニューを広げて悩む女子2人。
俺はソワソワしながら、そんな2人の様子を窺っていたが、しばらくして2人でシェアして食べると言う結論に至ったらしい。
「なんだスガ? トイレか?」
「ちげぇよ! さっき行ったし!」
「へへっ♪ なんか学生時代に戻ったみたいだね〜♪」
ほろ酔い気分のミカが、そう言い残して席を立った。
俺は、今しかない! と意を決して残りのメンツに告げた。
「あのさ! 実は…………」