第8章 年下の悩み【R18】
「おーい? ミカさーん? 起きろー?」
「ん、てつろ……」
むにゃむにゃとなにか言ってるが、聞き取ることは出来なかった。
「お水、飲める? てか飲んで?」
「あーーーん」
狙ってやってるのか?
そう錯覚してしまう。
目の前にいる彼女が、もしもバレー部員の誰かであればペットボトルを逆さまにして遠慮なくガバガバと水を流し込むが、さすがにミカに対してそんなことは出来ない。
「ちゃんと飲めよ?」
「ん……んっ……」
ペットボトルを開け、自分の口に少量の水を含みミカに口付ける。
開かれた口元へ、舌と共に少しずつ流し込む。
水が無くなれば、そのまま舌を絡ませキスを続ける。
今まで味わったことの無い不思議な香り。
きっとこれが酒の味。
満更でもないなと、いつもよりキスで感じているミカを支えながら思った。