第8章 年下の悩み【R18】
「あ、ごめん! そのカシオレとって貰っていい?」
「ん……?」
「ソレソレ! 早川ちゃんのオレンジジュースと交換♪」
私の手元には、ストローの刺さったオレンジ色の液体が届いた。
「……早川ちゃん、今それ飲んでなかった??」
「うん、けっこうな勢いで……」
「はーい! そろそろお開きでーす!!」
遠くの方で、幹事の声が聞こえた気がした。
その声に導かれるように立ち上がろうとすれば、足に上手く力が入らず隣にいた先輩に抱きつく形で倒れてしまった。
「すみませ、ん……」
グラグラと揺れる視界、誰かの「水、水!」と言う声を子守唄に、私は意識を手放した。