第7章 元カノ【R18】
「なっ!? おまっ!!?」
「なに照れてんの? 別に初めてじゃないじゃん?」
慌てふためく繋心に、もう一度口付けようとすると、さすがに今度は防がれてしまう。
「なんか、あったのか?」
「別にー?」
じっと見つめてくる繋心の瞳。
先に目を逸らしたのは、私の方だった。
「なーんか、酔いさめてきちゃったなー、もう一軒行くぞー!!」
「おい!」
私は繋心から逃げるように、フラフラと先を急ぐ。
こんな田舎で、居酒屋なんて数えるほどしかない。
それに、もうすぐ日が変わるとなれば閉店時間だ。
誤魔化す口実だと、ちょっと考えればバレてしまう。