第7章 元カノ【R18】
「くしゅんっ!」
「そんな薄着じゃ風邪ひくだろ?」
「だってこっち帰ってくんの久しぶりだから、こんなに寒いと思わなくてこんなんばっかだよ? …くしゅんっ!」
「ホレっ」
そう言って、繋心は羽織っていた柄シャツを私に掛けてくれる。
「タバコくさっ!!」
「うっせ! じゃあ返せ!」
「やーだー」
奪い取ろうとする繋心と、必死に守る私。
だけど、繋心の力に負けてバランスを崩した私が繋心に抱きつく形で、その勝負の幕は閉じられた。
「…………」
「…………」
人通りも少なくて、街灯もチラホラしかない、薄暗い通り。
きっと繋心は、なんでこんな道選んだんだと後悔してる。
見上げれば、顔を赤くした繋心と都会じゃ見れないような満天の星空。
私は、急なことでフリーズしている繋心の唇を奪った。