第6章 オキザリス 神田切裏
「最高でした…の膣中…神田がうらやましい…」
脱ぎ捨てた団服の袖に手を通し、満足気にアレンは言った。
近くの機械の上で、全裸で仰向けになったまま、虚ろに天井を見上げるには、その声すら、届いていない。
「貴方は優しい人だから、今日の事も神田には言わないんでしょう?」
彼に迷惑は掛けたくないから。
それを知っていて及んだ行為。
の目尻から流れた涙は、もう幾筋もの線を描いている。
「もちろん、僕から神田に言う事はありえないので安心して下さいね」
二人だけの、秘め事…
の目尻にまた新しい涙が伝う。
「じゃあ…僕はこれで。
あまり長く居すぎると風邪を引きますよ?
ま、その時は僕がまた看病に伺いますんで。」
そう言ってアレンは倉庫を後にした。
残されたは、ただ呆然と起こった出来事を振り返っていた。
悪夢のようだった。
神田ではない人に胸を遊ばれ、
神田ではない人に射れられ、
熱を注ぎ込められ…
は、ゆっくり下腹部を押さえた。
どろりとした液体が、彼女の秘部から溢れた。
「ふ…」
神田じゃない人に、犯された
神田じゃない人に、
感じてしまった
「ふぅ…っく…」
身を丸めて想うのは神田の事。
(ごめん…ごめんね…ユウ)
私はユウを裏切ってしまった。
ユウがこれを知ったら、きっと悲しむ。
呆れて私を見捨てるかもしれない
嫌、それだけは…
ユウのいない世界では私は生きていけない…
それならなかった事にすればいい
最初から…