第5章 キセキ アレン甘裏 【fatedの続編】
好きな人ができました
大好きな
とても大切な人。
あの洞窟で初めて会った日の事、
初めて身体を繋いだ事…
今も色褪せず残っています
が教団に入って早3ヶ月。
時は風のように流れた―…
「♪」
「きゃっ…ラビっ?」
「ヘヘ、正解♪何してるさ?」
ここは教団の回りの森の中。
一人訓練をしていたの身体をラビが背後から抱きしめていた。
「今日は非番だから、イノセンスをちゃんと制御出来るように訓練していたの」
のイノセンスはあの洞窟の泉から取り出した水本体だったので、科学班の特殊加工によって改造された溶けない氷としてペンダントになっていた。
その加工されたペンダントとをラビは交互に見て、ニッコリと微笑んだ。
「努力家さね~」
「そんな事ないわよ。私の力でみんなが救われるんだったら、もっと頑張りたいって思うもの」
若干照れ気味に漆黒の髪を撫でる仕草に、ラビは無意識に頬を染めた。
「健気だなぁ。それに美人だし、アレンにはもったいないさ~」
アレンの名前を出すと、この少女は面白いくらい動揺する。
「な、な、な、…どうしてアレンが出てくるの!」
「だってお前ら付き合ってるんだろ?教団に来た時なんて手繋いで帰ってきたし」
おもしろがって口にすると、顔を真っ赤にして自分の口を封じようと手を伸ばして来た。
「もっ、ラビっ///」
「最近アレンとどうさ?」
「え、どうって?」
キョトンとして自分を見上げる姿がかわいらしい。
「毎晩ヤってるんさ?そんな風には見えないけど」
「なっ!?」
の平手が飛んだ。
それはラビの頬にクリーンヒットして、腫れ上がらせた。