第30章 ep4 皆が変わる日
「うへ~疲れたさぁ…やっぱあれだけの量はキツすぎさぁ~…」
夕方頃、再びユウとの元にラビは訪れた。
手にはファイルとなってまとめられた書類が握られている。
「ご苦労様、ラビ」
はにっこりと微笑んだ。
ユウは無言でその書類を受け取り、目を通す。
「馬鹿兎にしては上出来だな」
鼻を鳴らし、ユウは言った。
「ほんと疲れたさぁ~…俺はユウの執事じゃないんさ?もうちっと仕事減らして…」
肩を鳴らすラビはそう言った。
「じゃあお前が執事になればいいだろ」
「へ…?」
さらりと申した言葉に、ラビはキョトンとする。
ラビが呆然としている間に、ユウは一枚の書類をラビの額に貼った。
「今後のうちの従者名簿だ」
ラビはその紙に目を通す。
「お、俺…ユウの専属執事さ…」
「マゾなお前は、働かされる方が好みだろ?」
「つー事は、ユウに敬語使わんでもいいさ!?」
いつも使ってねぇだろ、と蹴りを入れられるラビ。
「ってあれ?…女性使用人枠に入ってないさ…」
「ぇ…?」
ラビが歩み寄ってきて、にその紙を見せる。