第3章 Together when... ラビ切裏
の中のノアが目覚めれば、は僕らの敵になる。
覚醒していない今のうちに、彼女を───
「あ、ラビ!」
暗いおもむきで、医務室に入ると対象的に明るい、愛しい少女の声が聞こえた。
顔を上げると、額に包帯を巻いたがベッドで身体を起こしていた。
「起きてて、大丈夫なのか…?」
恐る恐る尋ねると、明るい声が返って来る。
「大丈夫。私、そんなにやわじゃないわよ」
「…」
ラビは何も言わず、のベッドに近づいた。
「心配かけて、ごめんね…?ラビ」
少しトーンの下げたの謝罪にコムイの言葉が蘇る。
気付けば、きつくきつく愛しい少女を抱きしめていた。
「…死ぬな…!」
「ラビ…」
『後3日…長くて5日のうちにの中のノアが目覚める。そうしたらは伯爵側に着いてしまう。
ノアが目覚める前に…を
殺さないと』
「室長から聞いたわ。私、ノアになる運命なんだって…あなた達の敵に…」
ラビはを抱きしめたまま涙を流した。
「私、教団が好き。探索隊のみんなも、
アレン君達エクソシストのみんなも…
貴方も…」
細い腕がラビの震える背中に回る。
「だから、
大好きなみんなに迷惑掛からないように…
死ぬわ」
ラビは目を見開き、を見た。
「簡単に言うなよ!死ぬのが怖くないのかよ!」
ラビは怒鳴った。
「俺らの迷惑?そんなのどうだっていい!お前が死んだら俺はどうすればいいんさ!!」
ラビにとってはかけがえのない存在。
「ラビ…」