第2章 Serenade 神田 切甘裏 【三日月の続編】
脱力した小さな身体をベッドに横たえ、青年は抜き去った自身にティッシュを被せる。
その瞬間、今まで溜めていた性欲が弾けるように溢れ出た。
情事後の脱力感に身を委ね、の隣に倒れ込むように寝転がる。
そして自分と少女の身体にシーツをかけると、そのひんやりした冷たさに、今の季節を思い出さざるをえなかった。
微かに肩を震わせ、の柔らかな身体を抱き寄せる。
「…」
少女は眠っていた。
自分でも激しく抱いたとは思っていたので、無理をさせたかという罪悪感に見舞われた。
けれど、少女のあどけない寝顔には拍子抜けせざるをえない。
これ以上ないと言うような幸せそうな寝顔。
愛する者が去って、独り、眠りにつく時の孤独感が失くなった、そんな寝顔…
それは自分の胸の中だからなのかはわからないが、こんな愛しい寝顔、誰にも見せたくないと思う…
「…ずっと、俺はお前を…」
そして神田は続きの言葉を、重ねたの唇へと告げた…
ただお前のそばに
あなたのそばに
ずっと…
…End…