第15章 Re; デビット切甘裏【SNOW KISS続編】
コンコン…
「~入るよ~?」
「…ロード…?」
キィ…との部屋の扉が開き、小悪魔めいた顔立ちの少女が入って来た。
「元気?」
ベッドで脚を抱えるに歩み寄り、そう尋ねた。
「………」
「デビがね、心配して、いらいらして…怒ってたよ」
ベッドの脇に腰を下ろして、ロードは言った。
は無言で顔を上げ、ロードの声に振り向いた。
「優しかったでしょ?アレンは」
「…うん…」
鮮明に蘇る、無垢な彼の顔。
思い出せばまた、会いたくなった
「好きだったのに、ちゃんとボク達の所へ帰って来たんだね…」
「そりゃあ…だって、家族だもの…大切だから」
の頭を撫でるロードは少し哀しそうに微笑んだ。
「アレンも、大切だったでしょ?」
は声を詰まらせ、力なく首を振った。
「アレンくんと私は…敵同士だもの。
そんなの許される事じゃない…」
だから、私は別れを選んだ…
もしも彼が、ノアだったら…
どんなによかったか…
「そっかぁ。しょうがないね」
ロードの声は、静まり返る部屋にやけに大きく響いた。
ロードはベッドから跳ねるように降り、部屋を出ようとした。
「ロードっ…!」
は咄嗟に、去り行こうとした同志を呼び止めた。
くるりと方向転換して、ロードは口元に笑みをたたえて首を傾げた。
「なに~?」
「その、どうしてあの時…アレンくんに扉をくぐらせたの?」
何故、
アレンくんと、会わせたの…?
いくらロードがアレンくんの事好きだからって…敵対する者同士を会わせるなんて…