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songs(R18)

第14章 SNOW KISS アレン切裏






渇いた笑い声が部屋に響く。

私をこの部屋に連れて来たのも、この部屋で私を殺すため。

話があるって言うのも…



(…当たり前か。

何、嬉しがってたんだろう)




所詮、こんな恋が実る筈もなかったのに…

湖の上を歩く事は出来なかったのに…




わかっていたのに―…




「どうして泣くんですか?」



涙が、止まらない…


溢れて溢れて…




「私を、殺すんでしょう?」



私は敵だもの、

当たり前よね…

抵抗する力もない




私は死を覚悟した。



けど、アレンは苦渋の表情を浮かべていた。




「いえ…僕は…」




しばらくすると、アレンはイノセンスを解いてベッドに座り込んだ。




「…できない」

「え…?」

「僕には、あなたを殺す事なんて…絶対に…!」



手が、震えていた…


そしてアレンはを強く抱きしめた。



「あなたを愛してる…


初めて会った時から、ずっと…」


「…!」


「だから、例えノアだとしても、あなたを殺すなんて事…できないよ…!」




好きだから…




(優しいね…アレン)





「私がもしあなたの立場だったら、同じ事を言ってたと思う。


…私も…あなたが好きだから…」



二人は身体を離し、見つめ合った。



「でも私達は敵同士。

決して交わっちゃいけない者同士なの」


「わかってる…わかってるけど…!」



許されないとわかってるけれど…




「うん。私も…だから」



はアレンの頬に手を添えた。



「今だけは、立場を棄てて…」















禁じられた事をしよう…?

二人は、静かに唇を重ねた。




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