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songs(R18)

第14章 SNOW KISS アレン切裏






「~久しぶり~♪」



ぴょんと、の細い首にロードの腕が絡み付く。

「うん、そうだねロード…」

「あれ~?ってば元気ないじゃん。人間になんかされた?」


少し様子のおかしい同族に、ロードは首を傾げる。

けれどは首を振って否定した。


「まさか。そんな事あるわけないじゃない」

「だよな!は俺らと同じノアの一族だもんな!」



くいっとの頭を胸に押し付けて言うデビット。


久しぶりに会えた恋人を見ても、の表情は明るくならなかった。




「…?マジどうしたの、お前?」


そんな恋人を見下ろして言うデビット。


「ううん、本当に大丈夫。

ごめんね?少し疲れただけだから…」


そう言って、デビットとロードからするりと抜け出すと、ひとり自室に帰って行った。



「…?」


残されたデビットは首を傾げ、ロードはそんな彼に、意味深げに微笑んだ。














ズズ…






自室のドアを閉めると、そのまま脱力するようにその場に座り込む。



すると、ポタポタと涙が溢れた。



「ふ…ぅ…っ…!」


拭っても拭っても、溢れ出す涙。


は声を殺して泣き続けた。




「会いたい…っ」



はそっと自分の利き腕に手をやった。


そこの服の下には白い包帯が丁寧に巻かれてあった。



ロードやデビットが巻いたのではない。




あの日、あの時…



“彼”が、巻いてくれた―…


目を閉じれば



蘇る、あの記憶―…




こんなに辛いのなら、出会わなければよかったね…







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