第8章 おねがい♡サマー仮面【カラ松】
「はぁ……朝から暑い……」
私は、クーラーの温度をまた1℃下げた。
8月の日曜日の朝。久しぶりに朝寝坊を満喫した私は、化粧を済ませ、洗濯機を回すと、窓の外をぼんやりと眺めた。
「今日一日、何しようかな……」
せっかくの休日だけど、外は朝から炎天下。とても外出する気になれない。
「あ、そういえば、休みの日にクローゼットの整理をしようと思っていたんだった……。まあ、今日はいいか……」
『次の休日が来たら、あれをやろう、これをやろう』と毎回色々思うのに、結局ほとんど先延ばしになっている。休日は、やはり字のごとく『休みたい日』なのだ。
「もう、今日は一日家でのんびり寝ていようかな……」
のろのろとキッチンへ移動し、冷蔵庫から麦茶を出して飲む。
あ〜あ。世間の人はカレシと海に行ったりしてるんだろうな〜。んでもって、イ○スタ更新しまくって、ツイー○しちゃったりなんかして、『本日のトレンド』に『海デート』なんてワードをぐいぐいランクインさせちゃってるんだろうな〜。羨ましい……。
私には、今はデートに行くお相手なんていない。去年の冬、3年付き合った彼氏と別れた。