第35章 水とワイン/Água e Vinho【おそ松/マフィア松】
「やああァあんっ! そんなに強くしないでぇっ……あっ! あああああっ!」
夢中になってオソマツさんにすべてを預ける。力強い抽送に押し上げられて、私は甲高い声を上げた。
「くそっ……俺っ……もうっ……」
「あっ、あんっ、あ、ああああああああっ……!」
ほとばしる悦び。仰け反ろうとする身体をオソマツさんの腕が強い力で押さえ込む。彼の腕の中で私はビクビクと痙攣しながら絶頂に達した。
「ぐっ……!」
ワンテンポ遅れてオソマツさんが身体を強張らせる。歯を食いしばりながら、私の中に熱い精液を注いだ。
「っ……」
すごかった……。
オソマツさんが腕を緩める。私は汗だくになった彼の額にそっとくちづけた。
テゾーロ・ミオ(私の宝物)。愛してしまったのは運命。たとえあなたがマフィアのドンでも私はついていく。
「大丈夫か……? 愛菜が可愛いすぎて、激しくやりすぎちゃった」
オソマツさんが照れくさそうに微笑む。
「大丈夫です」
私は上体を起こすと、そっと腰を上げた。
ずるりと私の中から抜け、くたっと倒れる肉棒。同時にこぼれ落ちる白い精。
「あ〜、ゴメンな。子供できちゃうかも。責任とるからさ。俺と結婚してよ」
「でも……私なんかでいいんですか?」
「いや、それ、俺のセリフ。こんなクズでもいい?」
私たちは静かに抱き合った。
大好き、オソマツさん。ずっとこうしていたい……。
うっとりと余韻に浸っていると、心地よい眠気がやってくる。目を瞑りかけた瞬間、突然ノックの音が響いた。
オソマツさんがハッと起き上がる。
え、誰か来た!?
私も慌ててベッドに潜り込む。
間髪入れずに部屋のドアが開いた。
「オソマツ兄さん! ……って、わあっ!? セクロス!?」
飛び込んできたのは黄シャツの弟さん。私たちを見た瞬間、止まろうとして勢い余って転んでしまった。
「ジュウシマツ!? どうした?」
弟さんは恥ずかしそうに立ち上がる。
「オソマツ兄さん、ゴメン! まさかセクロス中だなんて思わなくて……気持ちよかったー?」
「ノーコメント」
「えー!? なんでぇ!?」
オソマツさんはベッドからおりると、ガウンを羽織った。
「んなことよりさぁ、俺に用があって来たんだろ? なんだよ? もしかして見つけたのか?」