第34章 イジワル上司の松野さん【トド松】
「っ……」
耐えられなくなってきて、モゾモゾと身体を動かしてみる。
胸元に当たる松野さんの温かい息。優しく私の背中を撫でている手。
松野さんって華奢に見えてたけど、こうやって抱き合っているとガッシリしていて筋肉ありそう。もしかして鍛えてるのかな?
……って、なんで彼の体のことなんか一生懸命考えちゃってるの!? いやらしいな! もうっ!
「ねぇ、奥田くん」
「はははははははいっ!?」
突然呼ばれて声が裏返った。
「大丈夫?」
「え? な、な、何がですか?」
松野さんが顔を上げる気配。
「さっきから落ち着かない感じだけど?」
「っ!」
思わずぎくりとする。
意識しちゃってるのバレた!?
「まあ、いいけど……」
松野さんがまた私の胸に顔を戻した。
膨らみに埋まる彼の頬。服の上から松野さんがいきなり胸の蕾を優しく噛んだ。
「あっ……!」
痺れるような電流が走る。
「奥田くん、どうしたの?」
「い、いえっ、なんでもないです……」
噛まれたような気がしたけど、たまたま唇が当たっちゃっただけ?
「ウソつき……。ボクだってそんなつもりなかったのに、奥田くんがあまりに動くから……その気になってきちゃったじゃん……どうしてくれるの?」
松野さんがまた蕾を噛んだ。今度は強く、はっきりと。
「ふぁっ……! ま、松野さんっ……!?」
松野さんの腕に力が入り、私を強引に引き寄せる。服の上から蕾を何度もはむはむと噛まれた。
「あっ、あのっ……な、なんで、こんなことっ……」
少し膨らんできた蕾を唇に挟み、じゅうっと吸う松野さん。ブラウスが唾液で濡れていくのがわかる。松野さんの唇が丁寧に蕾を愛撫した。もう片方の膨らみを掴まれ、ソフトに揉まれる。
「あっ……あんっ……やっ、だ、だめっ……あぁんっ……」
さっきはあんなに怖がっていたのに、なんでスイッチが入っちゃったの? 私のこと、きらいなんでしょ? 女としてどころか、部下としてだって認めてくれてなかったのに!
松野さんがくすっと笑う声が聞こえた。
「奥田くん、乳首勃ってるよ。ほら、服着てるのにバレバレ」
松野さんが指で蕾を強く弾いた。
「ひゃぁんっ!」
思わず身体を反らせて叫んでしまう。