第30章 熱帯夜【逆ハー】
「いいね……。こういうのマジで興奮する……」
ハサミをカチカチと楽しそうに鳴らす一松さん。
「何をするの……?」
不安になってくる。まさか痛いことはしないだろうけど。
「大丈夫。水着を少し切るだけ……。おとなしくしていて……」
一松さんはヒヒッと笑いながら、私の膝を掴んで開かせた。すかさずおそ松さんが私の両腕を掴む。バンザイをさせられ、そのまま押さえつけられた。
「うわー! いいねー! 愛菜ちゃん、可愛いよ!」
顔を覗き込んでくる十四松さん。
「こんなのいやっ……!」
「へぇ〜嘘だよね? 本当は喜んでるの知ってるよ」
チョロ松さんが冷たく言い放つ。
胸が激しく鼓動を打った。たしかにドキドキしている。でも、こんなので喜んだりなんかしないもん……。
「じっとして……」
一松さんが水着の股布にハサミをいれる。ジョキジョキと布を切る音。ヒンヤリとしたハサミの刃がときおり敏感な場所に触れ、飛び上がりそうになる。
トド松さんがふふっと微笑んだ。
「スゴーイ! えっちだねー、愛菜ちゃん!」
ジョキンと切り落とした音。一松さんが丸い形の布を持ってひらひらと振ってみせる。私の水着は股部分を丸くくり抜かれていた。
「きゃっ、見ないで!」
慌てて足を閉じようとすると、「閉じちゃだめでしょ!」とトド松さんに阻まれる。
「あんた、あそこ丸見え。すっげぇ濡れてるし。エッロ。これだから変態女は……」
一松さんが蔑んだ目で私を見下ろした。
「っ……」
愛液が溢れるのがわかる。一松さんになじられるの好きかもしれない。他の四人も仲良く私の下半身を覗き込んだ。
「すげぇっ、きれいにくり抜いたな〜」
おそ松さんが感心したように声を漏らす。
「ああ、実にエロティックだ!」
カラ松さんも嬉しそう。
「ったく、どういう発想したら、こんな卑猥なことが思いつくわけ?」
チョロ松さんが鼻血を流しながら、くり抜かれた部分にふうっと息を吹きかけた。
「ひやぁあっ!」
急に風があたり、身体が跳ねてしまう。