第6章 ドント・ストップ・ミー【おそ松】
愛菜は、拒否することなく、俺の舌を受け入れると、じゅううっと吸いつく。
あ……やべ……気持ちいい……。
思わず目を瞑る。
耳を侵す大音量の音楽と舌を吸い尽くす生き物のような艶めかしい愛菜の口。周りの音が聞こえないせいもあるのか、頭がぼうっとして夢うつつになってくる。熱を持ったあそこが早くここから出せと服の下で主張する。
唇が離れ、目を開けると、愛菜が何かを呟いた。
「え、なに……?」
聞こえない。
なんだよ? 何を言ったんだ?
俺は焦って起き上がると、ヘッドホンを外して床に勢い良く置いた。シャカシャカと微かに漏れる音が静かな部屋に響く。
「な、なぁ。今、なんて言ったの?」
「何も……」
「嘘」
「…………」
愛菜は、答えない。
「なぁ、気になるじゃん。教えてよ。今のもう一回言って」
「…………」
「ねっ、お願いっ!」
愛菜は、頬を赤らめ目を逸らすと、小さく呟いた。
「おそ松くんの……えっち……」
ぶちんっと頭の中で何かが弾けた。
あ、だめだわ、これ。
気づいた時には、俺はそのまま愛菜を押し倒していた。