第29章 キミとおうちで〇〇〇デート【おそ松/デート松】
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ベッドに腰を下ろして、ぼんやりと煙草を吸う。
「ねぇ、おそ松くん。気持ちよかった?」
後ろからじゃれてくる愛菜。
「ああ……」
だるい。
愛菜が俺の頬をつねった。
「もうっ、終わったら冷たいんだね!」
「いででで!! 違うって! ぼうっとしてただけ!」
慌てて煙草を消して、愛菜を抱きしめる。
甘えてくるのは可愛いけど、賢者タイムはちょっとめんどくさい。
「……おそ松くん、今めんどくさいって思ったでしょ?」
「思ってないって!」
エスパーかよ! こわっ!
「本当に? じゃあ、来週もまた家に来る?」
嬉しそうに笑う愛菜。
来週か……。そうだな……。
俺は少し考えると、首を振った。
「来ない」
「え……なんで……?」
目を見開く彼女の頭を優しく撫でる。
「家じゃなくてさ、今度は愛菜の行きたいところに遊びに行こうぜ?」
愛菜が目を丸くした。
「へぇ……あんなにエッチしたいって言ってたくせに……。家じゃなくていいんだ?」
「うん。愛菜は遊びに行きたくねぇの?」
「遊びに行きたい!」
目を輝かせる愛菜。
だよな。知ってる。
「あ、もちろん、遊びに行った帰りはラブホな」
「えー!?」
「それはそれで、ちゃんとヤりたいの!」
家でデートでも、外でデートでも、俺は愛菜の楽しそうな笑顔が見たい。だってお前の彼氏だもん。