第29章 キミとおうちで〇〇〇デート【おそ松/デート松】
《愛菜side》
私は脱衣所に入ると、おそ松くんが脱いだ服を拾った。
まったくおそ松くんってば、分かりやすすぎ!
家に入ったときから、そわそわして、すぐにシャワー浴びたいって言い出して。やる気満々。
私だって、もちろんそのつもりだ。
この間、おあずけさせちゃったし。今日はちゃんとおそ松くんが来る前にシャワー浴びたし、可愛い下着もつけてるし。私だってそれなりの覚悟はしてる。
でもね、したいのは分かるけど、もうちょっと隠してくれればいいのに。花火のときも、ヤラせてと叫ぶおそ松くんを駅まで引きずって本当に恥ずかしかったんだから!
「まあ、そういうガツガツしたところも男らしくて好きなんだけど……」
洗濯機にジーンズを入れようとした瞬間、何かがポケットから落ちた。
「ん? 何これ……」
何気なく拾った私は固まった。
コンドーム、12個×3パックセット……。
「3パックって! 何回するつもりなの!?」
そういえば、来たときからポケットが不自然に膨らんでるなとは思ってたけど。
「もう、買ってくるなら3個入りとかで十分でしょ……。はりきり過ぎなんだから……」
ま、私もちゃんと買ってあるけどね……。
浴室から勢いよく水の流れる音。
大好きなおそ松くんが私の家でシャワーを浴びてるなんて……。顔が熱くなってくる。
本当に私たち、今日しちゃうのかな……。
「愛菜ー! 俺、出るけど、タオルあるー?」
浴室からおそ松くんの声。
「ここに置いておくねー。あと、バスローブを貸すから乾くまでそれ着ておいてー」
「バスローブ!? カラ松になっちまうけど!?」
「だって、他におそ松くんが着れそうなサイズのものないんだもーん」
どうしよう。本当におそ松くん、そのつもりなのかな。ゴム持ってたから、もちろんそうなんだろうけど、ドキドキする……。
私はバスタオルとバスローブを並べて置いた。少し迷って、ゴムの箱も一緒に置くと、脱衣所を出た。