第6章 ドント・ストップ・ミー【おそ松】
俺は深呼吸をすると、改めて正座をし直した。
ここは愛菜の部屋。
思えば、愛菜と付き合いだしたのは先月のこと。ずっと片思いしていたけど、告白して拝み倒してなんとかカレシになることに成功した。
それから、外でデートを重ねること1ヶ月。
ようやく! やっと! 今日、初めて愛菜の部屋に呼ばれた。
「はぁ〜」
息を整えながら、周りを見回す。
それにしても、なんでこう女の子の部屋って、可愛いんだろう。こじんまりとした部屋は、きちんと片付けられていて、なんかもういい匂いがする。
可愛らしい桃色のカーテン、窓際に並ぶぬいぐるみ、ラグマットの上に置かれた小さなテーブル、そしてベッド……。
ん!? ベッド!?
俺はゴクリと喉を鳴らす。
この1ヶ月で進展したことといえば、ようやく手を繋いだことだけ。俺、女には見境ないやつって思われがちだけど、案外好きな女の子には慎重だったりするんだよね。
いや、だって、ガンガンいって嫌われたらイヤじゃん? それにDTだから。手繋ぐだけでも、も〜どんだけ、勇気がいったか。
でも、今日は! 今日こそは! なんとかその先に進む! とりあえず、目標はキス! んでもって、あわよくば…………へへへ。