第20章 アクアリウムに沈む愛【カラ松、おそ松】
1F……2F……。エレベーターは上昇する。
愛菜、お前はあんなにおそ松に泣かされていたじゃないか。それでも好きか? それでも誘われたらあいつと簡単にしてしまうのか?
3F……4F……。
後悔してるのか? それともおそ松に抱かれて嬉しかったか? あいつはこれからもお前を泣かすぞ、愛菜。おそ松のことはよく分かっているじゃないか。誰よりもずっと見てきたんだから。
5F。
エレベーターが止まる。静かにドアが開き、オレたちはどちらからともなく降りた。
暗い廊下で502のプレートが点滅している。
オレたちは黙ったまま、中に入り、鍵を閉めた。
「愛菜……」
部屋の様子もろくに見ずに、オレはベッドへ彼女を引っ張る。転びそうになりながらも、懸命についてくる愛菜。オレはそのまま彼女を押し倒した。
「っ……カラ松くん……ちょっと……まだ……」
オレは構わず愛菜の唇に自分の唇を押し付ける。力任せに服の上から胸を揉み、背中を、尻を、足を撫で回す。
「はぁっ……愛菜……好きだ……」
一度離した唇をまた強引に重ね、太腿の内側に手を這わせる。
「あっ……」
愛菜がびくんと跳ね、小さく声を出す。
頭に血が上る。聞きたい。その声。もっと大きく。おそ松にも聞かせていただろ?
オレは夢中で愛菜の柔らかい唇を吸いながら、今度は胸を揉みしだく。
「はあっ……はあっ……愛菜……愛菜……」
「カ……カラ松くん……痛い……強すぎ……」
愛菜が何かを言っている。何だって? 分からない。ただ、もう、愛菜が欲しい。愛菜が欲しい。
彼女が着ているノースリーブの涼し気な白いブラウス。オレは迷うことなくブチブチと胸元のボタンを外す。