第10章 お持ち帰りの長い夜【一松】
「あんっ……一松くんっ……一松くんっ……」
そのまま夢中で腰を動かし、一松くんの顔に擦りつけた。ぐちゅぐちゅと音がして、彼の鼻も頬も唇も愛液まみれになっていく。
「くそっ……」
顔を離した一松くんが苦しそうに呟き、私の太腿を強く掴んだ。
次の瞬間、温かい舌が敏感な場所をねっとりと這う。
「ひゃあぅんっ!」
待ち侘びていた刺激に濡れた花弁が悦びの声を上げ、私の身体は激しく跳ねた。
やっと触れてくれた……。
嬉しさで胸がキュンとときめく。
猫のように長くザラついた舌が器用に蜜口を押し広げる。蜜壷の中へと舌の先を捩じ込み、出し入れを繰り返した。
「あんっ……んぅっ……あぁあんっ……んぁンっ……」
足のあいだに顔を埋める一松くんが愛おしい。まるでふわふわの猫を愛でるように、その柔らかい髪を私は撫で回した。
一松くんが顔を上げ、うっとりと頬を緩ませる。
可愛い……。
私は自分の猫にするように、一松くんの頬を撫で、顎をクシクシと指で愛撫した。
「ねぇ、おれみたいなゴミクズに犯されちゃってもいいの……? イヤだろうと思って我慢してたのに……もう止められないんですけど……」
一松くんはバスローブを脱ぎ捨てると、私の足のあいだに割って入り、覆い被さってきた。
一松くんの首に腕を回して見上げる。
「うん……初めから……一松くんとしたいなって思ってたよ……?」
「っ……!」
一松くんの顔が大きく歪む。