第1章 プロローグ
「へー・・・りんご飴だっけか?コレ、久しぶりに食ったわ」
「そうなんですか?何と勿体無い」
「フッ」
「??」
「いや、好きなんだなぁって思って」
「はい!大好きです!」
「ふっは、ククッそうなんだ」
「えっ?えっ?」
「いやゴメンッ・・・・ッッ」
何やら笑い出した男の人。
意味がわからなくて自分の発言を思い返すがやっぱりわからない。
暫くの間笑っていた男の人はそっと隣の縁側に座った。
「ハァ・・・死ぬかと思った」
「そんなに!?何が変だったのかなぁ?」
「ククッあー・・・駄目だ、ちょっと黙って」
「え?あ、はい」
「ぶはっ」
男の人の笑いの壷がまったく理解できない。
ひぃひぃ言いながら笑われている。
爆笑してらっしゃる。
まったく意味がわからない。
「あはははっはっゴホゴホッ・・・ハァ・・・しんど」
「大丈夫ですか?」
「ふふっ、うん、大丈ぶッ・・・」
まったく大丈夫じゃない気がする。
仕方なく再びりんご飴を食べる事を再開した。
シャリシャリと食べていると漸く笑いが落ち着いたのか男の人もりんご飴を食べ始めた。
静かでまったりとした空気。
「何かいいなぁこう言う時間」
「そうですね」
祭りの騒がしさが嘘のように静かに感じた。
虫の囀りと風に揺れる木々の葉の音に癒される。
中々こん風に自然を感じる機会が少ないからか、余計にこの雰囲気が良く思えた。
「・・・・・うまッ」
「クスクス、ですね確かに美味しいです」
自然を感じていたかと思うとまたシャリシャリと音がして今度は食べるのに必死になって、コロコロと変わる印象。
それがとても素敵だと思った。
「お兄さんモテるでしょ」
「ん?」
「何となくそんな気がします」
「どうだろう、自分じゃあ何とも」
「絶対にモテますよ!!私が保障します!」
「・・・アハハハハハッ!」
「!?」
「いっいや、あっありがックク」
再び笑いの壷にハマッてしまった男の人に意味がわからないと優美は最後の一口のリンゴ飴を口に入れた。
調度その瞬間に巾着の袋から携帯の呼び出し音が鳴り響く。
♪となりのトトロトトロ♪
「ハハハハハッ」
「笑いすぎですよ!!もぉっ!」
「ククッハハハッ苦しッ」