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戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉

第53章 貴方と私を繋ぐもの ―佐助ノ君&八ノ宮大君―<R18>


舞が目を開けると既に御帳台の中は一人で、髪の毛を入れた打乱箱の中に結び文が置いてあるのに気が付いた。

文を手にし結び目を解いて開くと、佐助の小さめの整った字で、愛する女人の寝顔はいと優美なり、といった趣きの歌が詠まれていた。

「ん、もぅ、佐助くんたら、私の寝顔見ながらお部屋に戻ったのね…」

顔を一人で赤くする舞だが、贈り物として渡した襪は持って行ったようで残っていなかった。

「あれ、持って行ってくれたんだ…使ってくれたら嬉しいな…」

ふふ、と一人で笑みを浮かべる舞に、起きた事に気付いた女房が声を掛けてきた。

「お起きになられましたか?舞様。佐助様が起こさぬようにとの事でしたので、お目覚めになられるまでお声掛けは遠慮しておりましたが…」

「そうなの、目は覚めたわ。手水の支度を」

「かしこまりました」



朝の身支度をして、また一日が始まる。

「佐助様は参内なさいました。舞様のお作りになられた襪を早速履いて行かれたとの事です」

「本当?それは嬉しいわ」

きっと参内から戻った佐助は、着替えてすぐ舞の許へ来てくれるだろう。

そして履き心地はどうだったか丁寧に感想を述べてくれて、たっぷりと愛を注いでくれるだろう。

舞は今宵の様子を一人想像してほんのり頬を染め、既に疼き出しているからだの熱を夜までどう落ち着かせれば良いのか、心の中で困惑するのだった。


<終>
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