戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第51章 ふたり、春爛漫 ―光秀中将&葵の上―<R18>
「えっ…え…み、みつひ、で…さま…?」
「これからもおまえにたっぷり俺をくれてやろう」
にやりと笑う光秀の表情がそれでも麗しいと思う舞は、つまりは光秀を底抜けに惚れている証なのだが、本人は勿論気付いておらず、それを気付いた光秀が舞の困る表情を見たくていたずらに煽る。
「おまえと俺の姫なら、さぞおまえ似の可愛い姫が生まれるだろう」
光秀に言われて瞬時に相好を崩す舞だが、光秀にからだを撫でられ正気に戻ると光秀の手を押さえながら言う。
「お待ちください、ませ…今から、また…なんて…」
「いかぬか?おまえと俺は夫婦だろう?俺はおまえをもっと愛したい」
ずばり光秀に言われ舞はもごもごと何も言えなくなり、光秀の手の動きが加速しそれに合わせて舞も艶めかしくからだを揺らすようになる。
「そうだ、いいこだ、舞。そして俺の子をまた孕むが良い」
光秀の言葉にもう舞はそれどころではなく、悶えて自我がはじけ飛ばないようにするのに必死だった。
そして時が過ぎ、光秀と舞の屋敷にはたくさんの客と祝いの品で溢れかえる。
「次は姫様とな。なんと幸多き光る君様じゃ」
「ちょうど東宮の皇子様と年が釣り合うし、次期中宮の座は決まったようなものだな」
そんな密やかな会話もなされる中、薫の次に舞は姫を産み、祝い客の言葉通り将来の中宮候補として育てられるようになるのだった。
「光秀様、私、幸せです」と美しく微笑む舞の顔を見て、光秀は満足気に頷くと「床上げしたらおまえを愛し尽そう」と平然と言い放ち、舞を赤面させるのだった。
<終>