• テキストサイズ

戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉

第46章 ネタにするな! ―幸村中将&佐助少将―


「幸」

佐助少将の声が後ろから聞こえ、俺は笏を口に当てながら振り向いた。

少し離れたところから、佐助がこちらへ歩んでくるのが見え、俺は立ち止まって待つ。

御簾の中にいる女房達が、俺が側に居るのに気付き、細々と声をひそめて話しているのが聞こえるな。

俺は佐助が来るまで、御簾の中の女房達に話し掛ける。

「何を話しているんだい?」

きゃっ、と嬉しそうな声が複数し、そのうち一人が代表して答えてきた。

「幸村中将様のようなかたと物語り出来ましたら、私達女房にとって幸運ですわ」

「ふぅん、そうなんだ、じゃ、誰か俺と物語りしてみる?」

物語り、つまり俺と寝てみる?と軽口をたたいてみると、中から「きゃぁっ」と歓声があがる。

やっぱり俺って特別に見られてるな、だけど女人と語るより、本当は俺は、馬で野を駆けまわるほうが好きなんだ。

佐助が近くへ来たのを機に、中へ向かって軽く手をあげ、佐助とその場を去った。

「幸村中将様と佐助少将様、いつ見ても麗しくて、絵になるお二人ですわね」

「あのお二人、デキてるって噂があるのですけれど、どうなのでしょうね?」

「え、ほんとう?それ美味しいわね!」

女房達からこんな事を言われているとは、少なくとも俺は知らなかった。

「幸、俺達、女房達に何て言われてるか知っている?」
/ 582ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp