戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第43章 再会する愛 ―家康蔵人&姫―<R18>
「えーと、私は舞ですが、それだけではいけませんか?」
だって、名前だけだと、また会えないでしょ?
部屋はどこ?女官なら帝付きなの?それとも中宮付き?
俺がぐいぐい聞くのに驚いたのか、舞はずるずると後ろへ下がる。
俺は舞の片腕を掴み、逃れられなくした。
「あの…」
ことりと落ちる舞の扇。
ああ、駄目だ、俺はあんたを離せそうにない。
この気持ちを何て言うんだ?
あんたが可愛くて、俺のものにしたい、この甘ったるい感情は?
「あんたが誰でも良い、俺はあんたを離せそうにないから俺のものになって」
舞は驚いた顔をして、目をしばたたかせる。
「え…でも、私は…」
「なに?もう、他に通わせる男でもいるの?」
「いえ、そういう事ではなくて…」
「じゃあ、いいでしょ、俺のものになって。俺はあんたが可愛くて食べてしまいたい」
舞が俺の言葉に赤くなるのが、薄暗い部屋の中でもわかる。
俺が我慢できなくなる寸前に、舞がこくりと頷いた。