戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第43章 再会する愛 ―家康蔵人&姫―<R18>
例のくりすますの日、俺はすさまじい恰好をした事から、女房や女官達に追い掛けられた。
捕まりそうになった時、俺を助けたあの子、一体誰だったんだろう。
「いーえーやーすー」
俺をねちっこく呼ぶのは、そう、政宗少将さんくらいだ。
「なんですか?政宗さん?」
ふぅとため息をついて、政宗さんの声のほうへ振り向く。
政宗さんは盛大にニヤニヤしながら俺の近くへ来る。
「おう、あれからどうだった?何人おんなを相手に出来た?」
「何の事です…ってあんたですか?女房や女官が俺を追い掛けるよう、けしかけたのは!?」
「そう、俺。おまえ、あれだけはだけさせておいて、女達が触りたそうにしてるのに、完全無視してるんだもんな。だから俺がけしかけてやったのさ」
「…なんであんな事するんですか、俺は触らせるなんて言ってませんが?」
怒りを少し含んだ俺の声に、政宗さんはおやおやと言った雰囲気を漂わせ、益々俺はその態度にイラつく羽目になった。
「そうか?まぁ減るもんじゃないし、どうして触らせてやらないんだ?俺なら喜んで触らせてやって、全員相手にしちまうぞ」
「俺は政宗さんじゃありませんから、一緒にしないでください」
ぷい、と俺は政宗さんから離れて、自分の仕事をする為、持ち場へ移動した。
「あのぅ…大丈夫でしたか?」